(26日、第107回全国高校野球選手権大分大会決勝 明豊2―1大分舞鶴)
「流れをもってくる。絶対に塁に出る」。九回表の攻撃。明豊の先頭打者、岡田晴樹主将(3年)はそう誓って打席に向かった。八回まで1―1の接戦。次の1点が、甲子園につながる。「後半が勝負」。試合前、川崎絢平監督が話した通りの展開になっていた。
昨年の決勝で破った大分舞鶴のエースは、この試合で雪辱を果たそうと、気迫で向かってきた。だが、負けるわけにはいかなかった。
昨夏まで4連覇。新チームが始動すると、先輩たちの偉大さを感じた。追いつくには「甲子園で勝つしかない」。一球にかける思いを大切に、仲間と声をかけあい、力を磨いてきた。
この日は初回、1死二塁の好機に空振り三振。読みが外された。「しっかりボールを見極める」。次の打席は安打を放ったが、得点にはつながらなかった。
そして同点で迎えた九回、甘く入った3球目を右前に運んだ。犠打と敵失で勝ち越しのホームを踏み、こぶしを握りしめた。
今大会は17打数9安打、本塁打1本。チームの柱として結果を残した。5連覇を決め、強い先輩たちと同じ、甲子園の舞台に立つ。「まだ、もっといける」。仲間と上を目指す。