2030 SDGsで変える
大人のように働いていて、学んだり遊んだりする機会を失っている5~17歳のこどもの数は、世界におよそ1億3800万人にのぼる――。国際労働機関(ILO)と国連児童基金(UNICEF)が11日に発表した「児童労働の世界推計2024」だ。
前回(20年)からは、約2200万人減った。だが、依然として13人に1人が教育の機会を奪われたり、健全な成長を妨げられたりする環境下で、不当な労働を強いられている状況が浮かび上がる。
仕事別に見ると、61%が農業、27%がサービス業、13%が製造業と鉱業に従事している。地域別ではアフリカのサハラ砂漠以南が最も多く、3分の2を占める。アジア・太平洋地域では約2800万人だった。
また、児童労働者のうち約5400万人は、危険を伴う作業や長時間労働、安全衛生といった問題があるなかで働いていると見られる。
SDGs(持続可能な開発目標)では、目標8の第7ターゲットで「あらゆる形態の児童労働の撲滅」を掲げている。世代をまたぐ貧困の連鎖につながることから、達成期限は他の目標よりも5年早い25年に設定された。
しかし、今回の推計からも…