高知県

 昨年7月、高知市立長浜小学校の水泳授業中に男児が溺れて死亡した事故で、市教育委員会の永野隆史教育長は8日、事故後に全市立学校で中止していた水泳授業について、再発防止策が整い、保護者の理解が得られた学校から順次、再開する方針を明らかにした。

 8日に市長や市教育委員が参加した会議で説明した。会議後、取材に応じた永野教育長によると、すべての学校で児童や保護者にアンケートを実施するほか、学校側の再発防止策が十分かどうかを市教委が個別に判断する。水泳授業を再開する場合は6月中旬以降になるという。

 永野教育長は「水泳授業は命を守る技量を身につける場であり、再開したい」とする一方で、「児童や保護者に不安があったり、準備が整わなかったりする場合は見送る」と述べた。

 市教委は4月に「小学校における水泳授業の安全管理マニュアル」を作成。学校ごとに「水泳授業安全委員会」を置き、各校が実態に応じた安全管理指針をつくる▽アンケートなどで児童の泳力をあらかじめ把握し、水泳が苦手な児童には背浮きの練習など個別の配慮をする▽授業実施者とは別にプールサイドから全体をみる監視者を1人以上配置する▽全児童の両肩が水面から出る水位を目安とする――といった内容になっている。

共有
Exit mobile version