学校現場の不文律「かくれ校則」。小児神経専門医として20年以上、不登校の子どもの外来診療にあたってきた岐阜大大学院の加藤善一郎教授(小児科学)は、学習や学校生活を縛るかくれ校則が、子どもや先生を苦しめる姿を見続けてきた。ある自治体では教育委員会から「人権侵害」と指摘する声もあった。不条理はなぜまかり通るのか。
「全員挙手」「3分前学習」「オール5」「給食配りきり競争」「ロッカー揃(そろ)え」「事前取り組みポイント」「カド(漢字ドリル)・ケド(計算ドリル)3回り」「自主勉(強)ノート埋め尽くし」――。
診療の際、加藤さんが子どもたちから教わった小中学校のかくれ校則のほんの一部だという。
授業間の休み時間を削って事前学習させる「3分前学習」は、10分の休み時間でも次の授業開始3分前までに席について勉強しないと連帯責任を問われるものだ。
教育委員会から「人権侵害ですね」
「ストップウォッチで計って…