不登校の子どもが特別なカリキュラムで学べる「学びの多様化学校」(不登校特例校)として、全国で初めて、2004年度に東京都八王子市立高尾山学園小学部・中学部が発足した。民間出身で、3代目校長を今春まで12年間務めた黒沢正明さん(63)に、これまでの取り組みや成果、今後について聞いた。
まなviva!(学び場)
幼い子どもから人生のベテランまで。「学び」をとりまくさまざまな話題をとどけます。
――どんな子どもたちが通っていますか
市立小中学校に在籍し、病気や経済的な理由以外で年間30日以上の欠席か、保健室や適応指導教室に通う小学4年生~中学3年生を対象に申し込みを受け、保護者との面談を経て転入します。今年3月現在の在籍者数は、小学生23人、中学生104人でした。私の在任期間中、途中で元の学校に戻ったり他校に転校したりする子は、ほぼゼロでした。
――校長に就任した経緯は
当時の市教育長から、応募を勧められたのがきっかけです。民間で働く傍ら、PTA会長や社会貢献活動もしており、社会人人生の残りは世の中のためになることをしようと思いました。
「鶴はいません」
――校長になって、どうでしたか
3日で辞めようかと思いまし…