全国知事会の会長を務める宮城県の村井嘉浩知事は11日、県庁であった会見で、自民党総裁選と立憲民主党代表選の全候補者に対し、回答を求める予定だった知事会のアンケートを取りやめることを明らかにした。
自民党の総裁選挙管理委員会(逢沢一郎委員長)が、マスコミや様々な団体からのものも含め、アンケートには一切答えない方針を示したため。村井氏は「みんな平等にした方がいい」と中止の理由を説明した。
知事会の担当者や公表資料によると、知事会は今月上旬、少子高齢対策や地方自治・地方税財源の強化、国民スポーツ大会の地方負担の軽減など、地方が抱える課題について提言をまとめた。アンケートは提言に沿って、総裁選と代表選の候補者に、その賛否を「○」「×」「△」で答えてもらう形式だった。主張を書ける記述欄も設けていた。投票権を持つ人の判断材料や今後の政策に生かしてほしいという趣旨だったという。
アンケートはこれまでの総裁選でも実施しており、直近だと前回と前々回の総裁選で実施している。
村井氏はアンケートの代わりとして、各候補に短い時間でも直接話をする機会をもらい、その反応を取りまとめて発表する考えも示した。
自民党の対応については、自らの知事選でも同じ悩みがあるとした上で「受けるなら全部受ける、受けないなら全部受けないと二者択一にせざるを得なかったのではないか」と述べた。(福留庸友)