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 第70回全国高校軟式野球選手権大会(日本高校野球連盟主催、朝日新聞社、毎日新聞社など後援)は24日、兵庫県明石市の明石トーカロ球場と同県姫路市のウインク球場で開幕し、1回戦4試合があった。初出場の東洋大牛久(北関東・茨城)の右腕・野田鴻志は、大会史上22人目の無安打無得点試合(ノーヒットノーラン)を達成した。能代(西東北・秋田)は大会タイ記録となる16安打で快勝。史上初の4連覇をねらう中京(東海・岐阜)も初戦を突破した。

初出場でノーヒットノーラン

 28人目の打者を右飛に打ち取ると、東洋大牛久のエース野田鴻志は右腕を高く掲げた。「打たれる感じがしなかった。自信を持って投げた」。初出場の初戦をノーヒットノーランで飾った。

 立ち上がりから直球、変化球とも制球良く決まった。「三回が終わったあたりで、いけるんじゃないかと思った」。四回に味方の失策で出塁を許したものの、出した走者はこの1人だけ。ボールが三つ続いたのも一度しかなく、無四死球で投げきった。

 もともとは内野手だった。高校2年の春、「自分たちの代に投手があまりいなかった。成り行きでなった」と投手へ転向。それから1年余で、すべての投手が一度はあこがれる記録を達成した。

 来年度での廃部が決まっており、1球1球がかけがえのない瞬間になる。大会史に名を残し、「校長先生に(部の存続を)掛け合おうかな」とはにかんだ。

能代 大会タイ記録の16安打

 能代打線が大会タイとなる16安打の猛攻をみせた。口火を切ったのは2番の大塚圭吾。一回に緩い変化球を引きつけて左前にライナーで運ぶと二、四回は右翼へ二塁打を放った。個人として1試合2二塁打も大会タイ。「振り回さず、内野の頭を越える打球を意識した。満足することなく、次も打ちたい」。チームは昨夏の4強を超える成績を狙っている。

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