全日本吹奏楽コンクールに、2年ぶりに東北支部代表として出場する磐城高吹奏楽部の薄井菫部長(左)と矢原笑副部長。東北大会の賞状とトロフィーを手に=2024年10月8日、福島県いわき市役所、西堀岳路撮影

 宇都宮市で20日に開かれる第72回全日本吹奏楽コンクール(全日本吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)高等学校の部に東北支部代表として出場する福島県立磐城高(いわき市)が8日、内田広之市長に報告した。全国出場は23回目。昨年は東北代表を逃し、今年返り咲いた。

 顧問らと市役所を訪れたのは、薄井菫(すみれ)部長(トランペット)と、矢原笑(えみ)副部長(コントラバス)。内田市長に「全国大会でも金賞」を誓った。

 昨年の東北大会以後、「基礎練習からいい音を目指す」「楽しまなければいい演奏はできない」などと目標を掲げた。薄井さんは、上級生を頼って受け身になっていた昨年の自分を反省し、「全部員がトップのような熱量と技術と責任感を持つようリードした」という。「わざと苦しい練習を自分たちに課した。本番を楽しめるようにするためです」

 連続出場を重ねてきた先輩たちとやっと同じスタートラインにたった。矢原さんは「全国大会で一層の高みを目指すことが先輩がたへの恩返しと思っています」と話した。

 県大会から勝負を賭け選んだ自由曲は、竹取物語がテーマの「白磁の月の輝宮夜(かぐや)」。昨年度のアンサンブルコンテストで演奏した曲で、部員たちの思い入れのある曲だという。(西堀岳路)

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