昼の部で上演された「京鹿子娘道成寺」。八代目尾上菊五郎さん(左)と六代目尾上菊之助さん=歌舞伎座©松竹

 歌舞伎俳優の尾上菊之助改め八代目尾上菊五郎さん(47)の襲名披露興行が2日、歌舞伎座(東京)で始まった。長男の尾上丑之助改め六代目尾上菊之助さん(11)も襲名を披露。公演は演目などを変え、6月も行われる。

 2人は昼の部で、舞踊の大作「京鹿子娘道成寺(きょうかのこむすめどうじょうじ)」に親子そろって出演。人間国宝の坂東玉三郎さんと共演するなど、襲名披露ならではの華やかな舞台に、客席からは大きな拍手が送られた。

 夜の部の「口上」で新・菊五郎さんは「歴代の菊五郎が大切にして参りました伝統と革新にのっとりまして、精進して参ります覚悟でございますれば、皆様におかれましてはご指導、ご鞭撻(べんたつ)のほどをお願い申し上げたてまつります」。

 新・菊之助さんは「このような大きな名跡を襲名させて頂く感謝と共に、立派な歌舞伎俳優になれますよう応援のほどをお願い申し上げたてまつります」と決意を述べた。

 新・菊五郎さんの父、七代目菊五郎さん(82)も引き続き「菊五郎」を名乗る。「親子3代そろって舞台に立てること、この上の喜びはございません」と述べた。

 また玉三郎さんは「歌舞伎界をますます導いて、発展させて下さるよう努力して下さることを期待しております」と願いを語った。

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