広島県府中町の水分(みくまり)峡森林公園で12日午後10時ごろ、「『助けて』と言う声を聞いた。もめ事かもしれない」と公園利用者から110番通報があった。
警察官が駆けつけると、公園管理棟の入り口で、血を流した男性がうつぶせで倒れており、約1時間後に搬送先の病院で死亡が確認された。県警は、現場の状況などから殺人事件とみて捜査本部を設置した。
広島東署によると、男性には外傷があり、成人とみられるが、身元の特定につながる所持品などは見つかっていないという。
現場の公園はJR広島駅から北東に4キロほど離れた山の中にあり、キャンプ場や展望台などの施設がある。公園の管理事務所によると、園内では12日夜から2組計4人がキャンプに来ていた。
公園の入り口近くにある管理棟周辺では13日午前、警察官が棒で草をかき分けるなどして、遺留品などを捜索していた。事件を受け、公園はこの日休業となった。