自民党の裏金事件を受けた「政治とカネ」をめぐる改革に、自民の後ろ向きな姿勢が際立ってきた。党の独自案を示さず、与党協議を始めた公明党はいらだちを隠さなくなっている。
公明の石井啓一幹事長は19日の記者会見で「今回の問題の当事者は自民党だ。自民案をまとめる努力も強く求めていきたい」と苦言を呈した。
両党は16日から「与党案」のとりまとめに向け協議を開始。自民は当初、「自民案が独り歩きしても困る」(政調幹部)として、独自案を公表しないまま与党案を取りまとめる方針だったが、党内外から批判が噴出。19日に岸田文雄首相と茂木敏充幹事長が協議し、独自案を来週にも公表することで一致した。
改革の核となる政治資金規正…