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年金積立金の運用について議論された厚生労働省の資金運用部会=2024年12月2日、東京都千代田区

 公的年金の積立金をめぐる来年度以降の実質的な運用利回りについて、厚生労働省は2日、現在よりも0.2ポイント高い1.9%とする目標案を提示した。年金の給付水準を保つねらい。リスクを最低限に抑えた上で、効率的な運用をめざす。

 積立金の運用は、厚労省が所管する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が担う。2025~29年度の次期中期目標に、1.9%の運用目標を盛り込みたい考え。次期中期目標は年度内に策定予定で、運用目標達成に向けた資産構成の割合も検討する。現在は、国内債券、外国債券、国内株式、外国株式、いずれも25%。

 公的年金は、現役世代の保険料収入や国の税金のほか、積立金でまかなう。積立金については、賃金の上昇を上回る実質的な運用利回りの目標を定めて運用してきた。

 現行の中期目標では、実質運…

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