7月3日公示の参院選で、共産党福島県委員会は28日、記者会見し、小山田友子・党県常任委員(32)の福島選挙区への立候補を取りやめると発表した。野党の過半数確保をめざし、立憲民主党新顔の石原洋三郎氏(52)の支援に回るという。
これにより福島選挙区は、自民現職の森雅子氏(60)と、いずれも新顔の立憲の石原氏、参政党の大山里幸子氏(51)、NHK党の越智寛之氏(51)の4人による争いとなる見通しだ。
記者会見した町田和史・共産県委員長によると、27日夜に緊急の県委員会総会を開き、小山田氏の立候補見送りを決めた。石原氏に、党の推薦や支持などは出さず、党員に石原氏への投票を呼びかけるという。
町田氏は会見で「自民党政治を変えていくための決断だった」と述べた。小山田氏については、比例区候補として立候補する。
共産の決定を受け、立憲県連の小熊慎司代表は報道各社の取材に「英断に感謝したい」と述べた。ただ、県連としては、共産に立候補取りやめを求めてはいなかったと説明した。
今回の参院選では、全国32の1人区のうち、立憲と共産は福島を含む7選挙区で立候補予定者が競合。このため、立憲の野田佳彦代表と共産の田村智子委員長が19日に党首会談を開き、1人区の候補者調整を模索している。
「元々の支持者が離れるおそれ」
共産は2013年の参院選福…