オンラインセミナーに登壇した(左上から時計回りに)渡辺茂一さん、井手広康さん、佐藤義弘さん、稲垣俊介さん、石原賢一さん=オンラインセミナーから

 大学入学共通テストで初めて出題された「情報Ⅰ」をどう受け止めたのか。朝日新聞が1月25日に開催した教育関係者向けオンラインセミナー「共通テスト『情報Ⅰ』の振り返りと今後の展望」で、高校の情報科教諭らが登壇し、今後の授業法や来年の入試に求めること、学習指導要領改訂などについて語った。

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 今回の共通テスト「情報Ⅰ」は四つの大問で構成された。デジタル署名の知識などを問う小問集合の大問1と、スーパーマーケットの情報システムなどの大問2を解説した東京都立立川高校の佐藤義弘・指導教諭は「知識はあまり問われていないと感じた」という。問題によっては中学数学の知識でも解けたと指摘し、「暗記型の受験対策は効果が薄く、考えるスピードや正確性、思考力が問われた」などと語った。

座席は自由 教科書の内容説明しあう 知識を実習で活用

 佐藤教諭は授業で、数年前から生徒自身が考える取り組みを意識的に増やしてきたという。生徒間のコミュニケーションを促進するため、座席は自由にしてペアで座り、教科書の内容をお互いに説明する、学んだ知識を実習で活用するなどを取り入れた。生徒が積極的に考える場面を増やすことで「(共通テストでの)成果はあったので、今後もこの形式を改善していきたい」と振り返った。

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