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報道陣の取材に応じる兵庫県の斎藤元彦知事=2025年6月11日午前10時6分、神戸市中央区、添田樹紀撮影

 兵庫県の内部告発をめぐり、告発者の私的情報の漏洩(ろうえい)や、漏洩の指示をした地方公務員法の守秘義務違反の疑いがあるとして、斎藤元彦知事らに対する告発状が神戸地検に提出されたことを受け、斎藤知事は11日、「刑事告発されたことは重く受け止めなければならない。捜査にはしっかり協力していきたい」と報道陣の取材に答えた。

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 斎藤知事は報道陣に「漏洩に関する指示はしていない」と改めて述べた。「この問題については、前総務部長の懲戒処分にかかる調査などで県としての対応は終了している」とも話した。

 告発者の元西播磨県民局長(故人)の私的情報の漏洩について調べた県の第三者調査委員会は5月、前総務部長の井ノ本知明氏が3人の県議に漏らしたと認定した。また、漏洩行為が「知事や前副知事の指示だった可能性が高い」と指摘した。県は井ノ本氏を停職3カ月の懲戒処分にした。

 これを受け、神戸学院大の上脇博之教授が10日、斎藤知事と片山安孝前副知事、井ノ本氏に対する告発状を神戸地検に提出していた。

 また、斎藤知事が情報漏洩の責任を取るとして県議会に提出した自身の給料カット案が10日の総務常任委員会で継続審査とされたことについて問われ、「最終的には議会の判断だ」と述べた。知事は議会の議決を経ない専決処分もできるが「それは考えてはいない」とした。

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