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第2回県公立高校入学者選抜方法協議会議の様子=2025年7月23日午前10時29分、愛知県庁、川西めいこ撮影

 愛知県教育委員会は23日、第2回県公立高校入学者選抜方法協議会議を開き、調査書(内申書)の登録事項から「出欠の記録」などを削除することや、外国人生徒の定員枠を拡大するといった方針を決めた。

 内申書から削除されるのは「出欠の記録」、責任感といった10項目に丸をつけて評価する「行動の記録」、「性別」の3項目。2027年度に入学する生徒の入試から実施する。

 「出欠の記録」削除の背景には、オンライン授業の広がりや、不登校の児童生徒が通う教育支援センターなど学校以外の場所で学業に取り組む生徒が増えていることに加え、「載せない方が、不登校の子を持つ保護者の心証的なサポートになる」といった狙いがあるという。

 性別の項目については、協議会議に先立って6月に開かれた専門員会でも「多様性を尊重する社会になってくることを考えると(性別は)個人情報として慎重に扱う必要がある」「(性別が)選抜に影響するという誤解をまねく恐れがある」という意見が出て、削除が望ましいとされた。

 外国人生徒の定員枠は、これまで募集人員の「5%程度まで」としていたものを「5%以上」とし、各学校の校長が定めるとした。具体的な人数を示すことも望ましいとされた。26年度に入学する生徒たちの入試から実施する。

 専門員会では、「外国人生徒の受け入れは日本人生徒にとっても有益」、「定員枠を増やすことで進路選択の幅が広がる」といった声があったという。

 一方、この日の協議会議では「外国人生徒の受け入れを増やすだけでは、十分に学ばせることはできない」と、学校の支援体制の強化を求める意見も出た。

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