神奈川県・原寧尚さん(56)からの質問
ののちゃん この前、不思議な記号を見たよ。「π」ってやつ。
藤原先生 円周率のことね。円周の長さが、直径の何倍になっているかを表している。円が大きくても小さくても、この比率は変わらない。「周」を表すギリシャ語の頭文字からπ(パイ)と呼ぶ。
のの 3.14だね。
先生 そう。でも本当は3.141592……と無限に続くよ。
のの そうなんだ。
先生 実は円周率は大昔から使われていた。円形の土地の面積を測るのに便利だからね。古代エジプトでは、やや不正確だけど3・16とみなして使っていたよ。
のの 3.14の発見者は誰?
先生 紀元前250年ごろ、古代ギリシャのアルキメデスだ。円の内側と外側に接する正6角形を描いてみよう。円周は、内側の正6角形の辺の和より長いけど、外側の正6角形の辺の和より短いよね。正6角形の辺を計算すると円周率は3と3.46の間とわかる。
のの へ~。
先生 アルキメデスは、12角形、24角形と角数をどんどん増やして、最終的に96角形まで計算して3.14を導いたよ。同じように、ドイツの数学者ルドルフは1600年ごろ、461京角まで手計算して小数点以下35桁まで正確に求めた。江戸時代の和算家・関孝和の弟子、建部賢弘(たけべかたひろ)も41桁まで導いた。
のの 大変だね。円周率を導く公式はないの?
ののちゃんは、朝日新聞に連載されている漫画の主人公で、小学3年生。学級担任の藤原先生を相手に、身の回りの不思議を質問します。聞いてほしい疑問はこちらへ。[email protected]
先生 「数学の魔術師」と言…