16日の東京外国為替市場で対ドル円相場は前日夕より1円超の円高が進み、一時、約1カ月ぶりに1ドル=155円台をつけた。日本銀行が23、24日の金融政策決定会合で追加利上げに動くとの見方が強まり、金利の上がりそうな円を買う動きが広がった。
円買いを促したのは、日銀幹部らの利上げに前向きな発言だ。氷見野良三副総裁は14日の講演で、利上げの判断材料となる2025年度の賃上げについて「24年度に続き強い結果を期待できる」とし、来週の決定会合で利上げするかを判断する考えを示した。
また、15日に発表された米国の物価上昇率で、エネルギーと食料品を除いたコア指数が市場予想を下回った。それを受け、米国のインフレ(物価高)再燃に対する懸念が後退。高止まりしていた米長期金利が下がり、ドル売り円買いの要因となった。
みずほ証券の山本雅文氏は「…