集合住宅が所狭しと立ち並ぶ台北の街中に、古びた瓦屋根の日本家屋が点在する。1945年までの50年間、日本が台湾を統治した名残だ。
日本から渡った公務員や教職員らの個人宅や官舎として造られた。敗戦による引き揚げで空き家となり、国民党が接収。その多くは、中国大陸から渡った役人らが住んだ。
市の調査では、2000年には約2千棟があった。一部は文化財になり改装されたが、多くは荒れるに任せる空き家となり、解体されている。
日本家屋の保存運動を率いる台湾・中央研究院の黄智慧氏(人類学)は、「建物が台湾の歴史を教えてくれる。一軒でも残さないといけない」
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台湾大近くの住宅も、その一…