イスラエルとイスラム組織ハマスの停戦が維持されているパレスチナ自治区ガザで、寒さで乳児が死亡する例が相次いでいる。AP通信などが26日、現地の医療関係者の話として、この2週間で少なくとも6人の乳児が低体温症で死亡したと伝えた。
- 故郷ラファへ帰る 停戦がもたらした希望と失望 ガザ通信員の報告
ガザは冬で、夜間の気温は連日10度以下となり、雨も降る。ここ数日は特に寒さの厳しい日が続いている。多くの住民がテントや損壊した建物での生活を余儀なくされており、報道によると、過酷な寒さに耐えられず、低体温症や凍傷などで病院に搬送される例が増えているという。
ガザの保健省はAPの取材に、この冬に低体温症で死亡した例は計15件で、そのすべてが子どもだと答えたという。
1月19日に発効した停戦合意は履行されており、戦闘は一時停止されている。ただ、寒さをしのぐための毛布や防寒着、暖炉用の薪などは住民の手元に行きわたらない状況が続いているという。ハマスは、イスラエルが医療機器や暖房用品などの物資の搬入を妨害していると主張しているが、イスラエル側は否定している。
- 釈放延期のパレスチナ人解放と人質4遺体返還で合意 迫る停戦期限