おけを打ち鳴らしながら、地域の家を訪ねるアマメハギに扮する子どもたち=2025年2月2日午後5時11分、石川県能登町、金居達朗撮影

 節分の2日、鬼の面をつけた人々が集落の家を回り、災厄を払う「能登のアマメハギ」が、石川県能登町であった。

 ユネスコ(国連教育科学文化機関)無形文化遺産の伝統行事。昨年は能登半島地震で中止され、2年ぶりに行われた。町内の秋吉地区では、小中学生7人が「アマメー」と声をあげながら、22軒の家を回った。

 「アマメ」は、いろりに長時間いるとできる「火だこ」の意味。「アマメハギ」はそれをはぎ取ることが名前の由来とされ、農作業が始まる春を前に、冬場の怠け癖を戒める意味がある。

 能登町教育委員会や保存会によると、現在は町内4地区で行われているが、少子高齢化で担い手不足の課題を抱える。清真地区は今年、アマメハギに扮する子どもがおらず中止となった。

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