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第106回全国高校野球選手権三重大会 試合を振り返る四日市商の(右から)松永鉄平主将、小林寿蓮選手、駒田獅道選手=2024年7月7日、霞ケ浦、本井宏人撮影

(7日、第106回全国高校野球選手権三重大会 四日市商1―11海星 五回コールド)

 「次の回から行くぞ」と言われ、肩を作っていた五回裏、四日市商の控え投手・松永鉄平主将(3年)は、ブルペンから相手の打球を見上げた。2点本塁打で1―11のコールド負け。チームは4年連続で初戦敗退し、短かった「最後の夏」が終わった。

 3年生は、小林寿蓮(じゅれん)選手、駒田獅道(しどう)選手と3人だけ。3人とも四日市市立朝明中学の野球部出身で、誘い合って四日市商に進んだ。昨春、宇治山田商を春夏計3回、甲子園に導いた中居誠監督が就任。だが、昨秋にできた新チームは、いまの2年生2人と合わせて5人だけだった。

 今春の地区予選は連合チームには入らず、出場辞退した。「5人でとことん話し合った。最終目標は夏だから、まとまるためにも1年生を加えた単独チームで練習を始めた方がいいと決めた」と松永主将。春には1年生21人が入部してくれた。

 この日の相手は、強豪の海星。中居監督は、実力を考えて先発メンバーを全員1年生にした。小林、駒田両選手は、コーチャーを務めながら出番を待った。五回に駒田選手が代打で出場したが、内野ゴロに倒れた。

 中居監督は「3年生は苦しい時期もあったのに、下級生の面倒をよく見てくれた」と言う。「3人で続けてよかった。次は海星を倒して甲子園に行けよと伝えたい」と松永主将。試合後、1、2年生にねぎらわれ、涙の3人に笑顔が戻った。(本井宏人)

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