フランスの右翼「国民連合(RN)」は6日、欧州議会の公金流用による有罪判決で選挙への出馬を5年間禁じられたマリーヌ・ルペン氏の支持を訴える集会をパリで開いた。2年後の大統領選出馬が危ぶまれる中、ルペン氏は党勢拡大につながった「脱悪魔化」戦略を損ねないように、「不当な判決」による「被害者」の立場を強調する。
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パリ中心部で開かれた集会で、ルペン氏は自らに対する有罪判決を「魔女狩り」と非難した。2027年の大統領選での自身の勝利を阻む「政治的決定だ」とも主張。「民主主義を守れるのは我々だけだ」として控訴審を待たずに5年間の被選挙権の即時停止を決めた一審判決の「不当性」を支持者に強調した。
パリの裁判所が3月末にルペン氏に有罪判決を出した後、RNは司法への批判を強めてきた。しかし、公判を担当した判事らへの脅迫が相次ぐ事態に発展。RNの幹部が仏メディアに集会について「判事の批判が目的ではない」と述べるなど、司法との対決姿勢を弱める動きも出ている。
背景には、RNが進めてきた…