アフリカ開発会議(TICAD9)が横浜市で22日まで開かれている。人口の増加で市場としてのアフリカに注目が集まる一方で、日本の投資残高はピーク時の2013年から大きく減っている。TICADに合わせて来日した国連開発計画(UNDP)アフリカ局長のアフナ・エザコンワ氏に、TICADの意義や日本が果たせる役割を聞いた。
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――TICADと同様の枠組みは他国にも広がるなか、TICADの意義をどう捉えていますか。
元々はアフリカへの援助という側面が強かったですが、この30年でアフリカは大きく変わりました。援助の必要がなくなったという意味ではなく、さらなる先のアフリカを見据え、持続可能な開発に焦点を当てる必要が出てきたのです。
TICADが他の枠組みと比べてユニークなのは、「競争」ではなく「共創」を掲げている点です。より良い未来を築くには、当事者であるアフリカ自身が開発の主導権を握る必要があるという共通認識を持っています。長年植民地とされ、奴隷とされ、援助に依存してきたアフリカにとって、TICADは非常に健全なプラットフォームだと言えます。
「日本は見返りだけを求めない」
――アフリカにとって日本はどんな存在ですか。
アフリカの多くのパートナー…