奈良県立山辺高校山添分校(山添村)の生徒らと一緒に有機農業を学ぶ「YAMAZOEオーガニックスクール」が、6月13日に本格スタートする。
学校名に「県立」とあるが、同分校は農業科と家政科のある村立高校。学校の特色づくりの一環として、今年度から有機農業の授業を始めた。1年生の総合的な学習の時間を活用し、県内の農家を講師に招いて土壌や堆肥(たいひ)などについて実習を交えながら学んでいる。
授業の一部は一般の人も受講できる「オーガニックスクール」として開催し、実際に農作物を育てていくという。
5月30日にはプレイベントとして、奈良市で農園を営む宮下幸平さんによる土づくりの授業があった。
生徒10人と、有機農業に興味のある村内外の農家ら約10人が参加し、分校の前の畑で畝(うね)や水路を作ったり、米ぬかやもみ殻などをまいたりした。近くの田畑で日頃は一人で農作業をしているという野村栄作村長も加わり、「みんなでやると楽しいなあ」と喜んだ。
今月には畑に村特産の「まめくら大豆」を植える予定だ。
講座の運営委託を受ける一般社団法人「みんなとふるさと」代表理事で茶農家の伊川健一さんは、「高校生と一般の人が世代を超えて学び、つながりあい、コミュニティーを形成していくというのはオーガニックの語源に通じる。このような活動が広がってくれれば」と話した。
13日は午後1時~3時半に同村大西の村総合スポーツセンターで、「水田の学びから山添村の持続可能な未来を考える会議」と題し、野村村長や伊川さんらが語る。無料、事前申込制。村外の人も参加可。名前、携帯番号、参加人数を同法人にメール(minnatofurusato@gmail.com