ペーパー会社の口座を悪用したとされる資金洗浄（マネーロンダリング）事件で、容疑者グループには口座開設や送金などの業務ごとに統括役がいた疑いのあることが、捜査関係者への取材でわかった。「見せ金」や想定問答集も用意して多数の協力者を動かしていたとみられ、大阪府警は組織的に資金洗浄が行われていたとみている。
会社役員の藤井亮平容疑者（41）ら13人は、他人名義のペーパー会社を設立して口座をだまし取り、投資詐欺の被害金や違法なオンラインカジノの賭け金を資金洗浄した疑いで2度逮捕されている。府警は認否を明らかにしていない。
- マネロン口座の6割超、ネット銀に集中「利便性には悪用のリスクも」
- 月100億円の入金、口座間で資金移動…マネロン容疑者の「錬金術」
捜査関係者によると、押収した資料などから容疑者ら「リバトングループ」の分業の一端が明らかになったという。法人の設立や口座開設▽国内外への送金▽グループ全体のシステム――といった業務ごとの統括役のほか、全般を統括する人物もいたとみられる。
このうち、送金とシステムを…
