ステージで合唱する長野県松本市立旭町中学校桐分校の卒業生=2025年3月6日、長野県松本市、小山裕一撮影(顔にぼかしを入れています)

 全国で唯一、刑務所の中にある公立中学校の長野県松本市立旭町中学校桐分校で6日、卒業式があった。今年度は1955年の開校以来、初めて女性受刑者5人が卒業した。

 桐分校は松本市の松本少年刑務所内にあり、義務教育を十分に受けられなかった受刑者のうち、学習意欲のある人が全国の刑務所から選ばれて1年間学んでいる。今年度は幅広く学びの機会を提供しようと、初めて女性に限って入学者を募っていた。

 5人の卒業生は昨年4月に入学した20~60代で、全国の刑務所から入学を希望した16人の中から選ばれて学んできた。卒業式で旭町中学校の林邦彦校長は「励まし合いながら5人全員がそろって卒業できたことは、この上ない喜びだ。これからもつらい時やくじけそうになった時は、出会った方々の顔を思い出して欲しい」と激励した。

「5人の人生が良い方向に」

 卒業生を代表してあいさつし…

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