西山朋佳女流三冠、棋士編入試験を終えて 記者会見ノーカット=北野新太撮影

棋士編入試験第5局に臨む西山朋佳女流三冠(左)と柵木幹太四段=2025年1月22日午前9時54分、大阪府高槻市の関西将棋会館、日本将棋連盟提供

 将棋の西山朋佳女流三冠(29)=白玲・女王・女流王将=が22日、大阪府高槻市の関西将棋会館であった棋士編入試験五番勝負の第5局で、試験官の棋士、柵木(ませぎ)幹太(かんた)四段(26)に敗れた。通算成績2勝3敗で不合格となり、女性初の「棋士」誕生とはならなかった。

  • 死の前日、作家から西山朋佳へ 棋士編入試験で読み返したメッセージ
  • 「対局で負けろ」届いた手紙 棋士人生変えた20年前のプロ編入試験

 棋士は、養成機関「奨励会」に在籍して三段リーグを勝ち抜けば、性別問わずになれる。ただ、他にも、アマや女流棋士を対象とした棋士編入試験に合格し、棋士になる道もある。西山女流三冠は、中学2年から奨励会に在籍し、棋士を目指したが、三段リーグを勝ち抜けず、年齢制限の26歳を目前にした2021年に退会。女流棋士に転向した。その後、棋士相手の公式戦で好成績を挙げ、昨年7月に受験資格を獲得。同9月から新人棋士を試験官にした五番勝負に挑んでいた。女性の受験は、2022年の福間香奈女流五冠(32)=0勝3敗で不合格=以来2例目だった。

 西山女流三冠は大阪府大阪狭山市出身。大学進学後は関東を拠点に活動。振り飛車戦法が得意で、力強い指し回しから「剛腕」の異名がある。囲碁・関西棋院の西山静佳(しずか)二段(32)は姉。

        ◇

 終局後、柵木幹太四段、西山朋佳女流三冠の順でインタビューが行われた。一問一答は次の通り。

(柵木四段)

――全国の将棋ファンが注視した大一番だった。今日の将棋をご自身の形勢判断も交えて振り返ってください

 「序盤は予定通りというか…

共有
Exit mobile version