「涙が止まらなくなったりすることはある?」。ネイルをしてもらいながら、専門学校2年の女性(23)は、ネイリストと言葉を交わす。「大丈夫よ。自分を責めなくていいからね」と言われ、ちょっと困ったような笑顔を見せた。
神奈川県藤沢市のJR藤沢駅から徒歩約5分。土曜の午後に月1回、産婦人科クリニックで「ユースクリニック」が開かれている。学校外で、若者が抱える性や健康の悩みを無料で相談できる場だ。
中学1年から20代前半の若年女性が三々五々、やって来る。ネイルサービスのほか、飲み物やおやつ、Wifiも無料で提供されている。
少女らを受け入れるのは、産婦人科医の門間美佳さん(49)のほか、看護師2人、スクールソーシャルワーカー、そしてネイリスト。気軽に体や性のことを相談できる。いるだけでもいい。
- 子どもたちが幸せになるための性教育を 連載第11部にあたって
- 【そもそも解説】性教育の現状とは 日本と世界を比較して分かること
気軽に性について相談できるのがユースクリニックです。子どもたちがどんな様子で過ごしているのか紹介します。
このシリーズの次回配信は、障害のある子どもたちへの性教育についてです。
ネイルをしてもらっていた女…