高知県立塩見記念青少年プラザの一角にある「県思春期相談センター(通称・PRINK)」=2025年2月7日、高知市、塩入彩撮影

 「涙が止まらなくなったりすることはある?」。ネイルをしてもらいながら、専門学校2年の女性(23)は、ネイリストと言葉を交わす。「大丈夫よ。自分を責めなくていいからね」と言われ、ちょっと困ったような笑顔を見せた。

 神奈川県藤沢市のJR藤沢駅から徒歩約5分。土曜の午後に月1回、産婦人科クリニックで「ユースクリニック」が開かれている。学校外で、若者が抱える性や健康の悩みを無料で相談できる場だ。

 中学1年から20代前半の若年女性が三々五々、やって来る。ネイルサービスのほか、飲み物やおやつ、Wifiも無料で提供されている。

 少女らを受け入れるのは、産婦人科医の門間美佳さん(49)のほか、看護師2人、スクールソーシャルワーカー、そしてネイリスト。気軽に体や性のことを相談できる。いるだけでもいい。

  • 子どもたちが幸せになるための性教育を 連載第11部にあたって
  • 【そもそも解説】性教育の現状とは 日本と世界を比較して分かること

気軽に性について相談できるのがユースクリニックです。子どもたちがどんな様子で過ごしているのか紹介します。
このシリーズの次回配信は、障害のある子どもたちへの性教育についてです。

 ネイルをしてもらっていた女…

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