Smiley face
写真・図版
栄養士の指導を受けながら、ニンジンを細かく刻む参加者=2025年6月28日、東京都中野区、野村杏実撮影

 男性の育児休業取得率が昨年度の調査で初めて4割を超えた。一方で、家事や育児の負担はまだ女性に偏りがちだ。男性の育児参加を後押ししようと、各地で父親向けの離乳食講習会が広がりつつある。

 6月下旬の週末、東京都中野区の北部すこやか福祉センター。「パパも作るよ!離乳食」と題した講習会に、生後6カ月までの赤ちゃんや妊娠中の妻がいる男性12人が集まった。多くは妻に勧められての参加だ。中野区は10年ほど前から一部の福祉センターで父親向けの離乳食講習会を始め、2020年からは区全体で開いている。

 エプロンと三角巾を身につけ、実際に離乳食を作っていく。この日のメニューは、生後5~6カ月の離乳初期を想定したニンジンのペーストやホウレンソウとしらすのペーストなど。栄養士らから包丁の使い方を教わり、「月齢で食材の大きさや形が変わるだけだから、難しく考えなくて大丈夫」「とろみをつけると赤ちゃんがのみ込みやすいですよ」などと助言を受けながら、食材を細かく切ったりつぶしたりしていた。

 試食では「想像以上に薄味」「ニンジンって意外と甘い」などの声が上がった。

 会社員の近藤優作さん(35…

共有