大船渡山林火災3カ月・番外編
【連載初回】2時間で600ヘクタール焼失 全滅危機で防衛ライン、岩手山火事
1964年以降の林野火災で、国内最大となる3370ヘクタールに延焼した岩手県大船渡市の山林火災。鎮火まで41日要した消火活動について、3回の連載で検証しました。
2月26日に岩手県大船渡市で発生した山林火災では、最も多い日で約2千人の消防隊員が15都道県から応援派遣され、活動した。複合災害を除く火災としては過去最多となる異例の応援態勢は、どのように実現したのか。岩手県庁の災害対策本部に入り、作戦や応援要請について同県に助言した仙台市青葉消防署の芳賀丈夫消防監(59)に聞いた。
――芳賀さんはどのような役割を担ったのですか
「全体の作戦や応援要請に関して、消防の観点から岩手県に助言をするのが役割でした。私たちの他に消防庁や盛岡消防本部からも対策本部に入っていました」
――午後1時ごろに出火し、2時間で600ヘクタールを焼失。到着時はどんな状況でしたか
「県庁に午後8時ごろ着きま…