2打点を挙げた阿智の松本=2025年7月7日、長野オリンピック

 (7日、第107回全国高校野球選手権長野大会2回戦 長野日大12―2阿智=六回コールド)

 前回王者を相手に、阿智の4番・松本大歩(だいあ)(3年)が意地を見せた。

 「長野日大は強い。だからこそ引かず、気持ちで相手をのみこむぞ」

 一回、前打者が四球で出塁した。「4番らしく、長打でかえすつもりだった」。初球。身長186センチの体で外寄りのストレートに食らいついた。

 逆方向のライト線への三塁打。一塁走者が本塁まで駆け抜けた。先制点にベンチでは選手たちが抱き合って喜んだ。

 ベンチ入りは15人。松本にとって、高校3年間で初の単独出場の夏だ。五回には仲間が3連打でつくった満塁の好機に右前適時打も放った。「練習してきた成果は出せたと思う」

 結果はコールド負けだったが、「強い相手に点を取れた。ヒットも負けないくらい打てた。悔いは残っていません」。涙で赤くなった目で、そう振り返った。

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