東京女子医科大(東京都新宿区)が発注した工事を巡り、同大の岩本絹子・前理事長(77)の側近が管理する3社が、工事の元請け業者を通じて「コンサル料」などの名目で計1億数千万円を受領していたことがわかった。側近は同大同窓会組織「至誠会」の元職員で、3社からは元職員の母親名義などの口座に計5千万円以上が送金されていた。
同大が設置した第三者委員会の調査や、朝日新聞が入手した経理関係資料で判明した。3月に同大を家宅捜索した警視庁は、工事を巡る資金の流れも把握し、捜査している。
第三者委の調査結果や資料によると、東京女子医大は2015~23年、病院の改修など計140件、総額約33億円の工事を4社に発注。この4社は都内と千葉県内の3社と「現場監理」「サポート業務」などの名目で業務委託契約を結び、16~23年に少なくとも計約1億数千万円を支払った。
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