加藤登紀子さんとラフマニノフ愛用のピアノを提供した卒業生の長谷川泰さん(右)。左はコンサートでピアノを弾く鬼武みゆきさん。=2024年6月24日、東京都渋谷区、竹石涼子撮影
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 歌手生活60年目の加藤登紀子さん(80)が7月14日、母校の東京大学(東京都文京区)でチャリティーコンサートを開く。加藤さんにとって、東大の象徴的存在である安田講堂で開く、初の本格的コンサート。学生運動の時代を過ごした舞台でいま、復興や平和への願いを込めて歌う。

 赤門と並ぶ東大のシンボルである安田講堂は、加藤さんにとって因縁浅からぬ場所だ。

 在学していた60年前、講堂前では学生運動の抗議集会などがたびたび開かれた。加藤さんも座り込みに参加したことがあるという。

 学生運動のさなか、1968年に講堂で予定されていた加藤さんの卒業式は中止に。翌年には講堂に学生が籠城(ろうじょう)し、機動隊が突入した「東大安田講堂事件」が起きた。

 加藤さんの夫・藤本敏夫さん…

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