永野梨緒さん(左)とパンダノン島で暮らす女の子。女の子が持っているのは永野さんが持参したノート=NPO法人「ゴーシェア」提供

 フィリピン・セブ島の子どもたちに文房具を届けようと、横浜隼人高校(横浜市瀬谷区)の生徒がクラウドファンディングを始めた。1冊のノートに目を輝かせる子どもたちや、屋根が壊れたままの学校――。現地に行ったからこそ、環境を理由に勉強をあきらめる子どもたちの存在に気づいたという。

 昨年10月、国際語科3年の高橋茜さん(17)と永野梨緒さん(17)は、学科が実施する約1カ月間のセブ島留学に参加した。語学学校での英語学習やマングローブの植樹活動を受けた後、離島のパンダノン島を訪れた。

 島の半分はリゾート地で美しい砂浜が広がり、観光客も多い。でも、もう半分はスラム街になっていた。

 トタン板やブルーシートで修繕された家があり、裸足で歩く子どもたちの足元には、ガラスの破片も落ちていた。

 島の収入は、リゾート地の整備に使われ、スラム街には支援が行き届いていないように感じた。「残酷だな」。2人は同じ思いを抱いたという。

 永野さんは、子どもに渡そう…

共有
Exit mobile version