米大統領選まで2カ月を切るなか、共和党のトランプ前大統領(78)と民主党のハリス副大統領(59)による初のテレビ討論会が10日午後9時(日本時間11日午前10時)に開かれる。過去のテレビ討論会は全米で数千万人が視聴し、選挙結果にも影響を与えてきた。いまも人々の記憶と歴史に残る討論会を振り返る。
- トランプ氏とハリス氏、目立つ中道寄りシフト 狙いは無党派の支持
大統領選のテレビ討論会が初めて開かれたのは1960年。民主党のケネディ氏が若々しい印象を与えたのに対し、副大統領だった共和党のニクソン氏は体調が悪く、疲れた表情や汗をかく姿が映し出された。
「ラジオを聞いていた人はニクソン氏、テレビを見た人はケネディ氏が勝ったと思った」と言われるほどで、討論会での成功が、ケネディ氏の勝利の一因になったとされる。その後、影響力の大きさからテレビ討論会は候補者たちに敬遠され、16年後の76年まで開かれなかった。
80年のテレビ討論会が開かれたのは、投票日の1週間前。再選を目指す民主党のカーター氏に対し、俳優出身の共和党のレーガン氏は「4年前よりもあなたの生活は良くなりましたか?」と視聴者に語りかけ、新鮮な印象を残した。討論会前は接戦の情勢だったが、レーガン氏が大勝を引き寄せた。
発言中にため息ついた候補、接戦の末に…
討論会中のしぐさが波紋を呼…