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ローザンヌであったダイヤモンドリーグの女子やり投げで10位に終わった北口榛花=2025年8月20日、ローザンヌ、加藤秀彬撮影

 陸上の世界最高峰シリーズ・ダイヤモンドリーグ(DL)第13戦は20日、スイスのローザンヌであり、女子やり投げの北口榛花(JAL)は50メートル93の10位に終わった。アドリアナ・ビラゴシュ(セルビア)が63メートル02で優勝した。

 2カ月ぶりの復帰戦。北口に、いつもの力強さはなかった。1本目はファウル。2、3本目は右にそれた。60メートルに届かなかったのは2023年6月以来だ。

 「自分の個性である、体全体のしなりを使った投てきはできなかった」

 6月のDLオスロ大会では、64メートル63の今季自己最高で優勝した。次の国際大会でも63メートル台。だが、その後に右ひじの炎症が判明した。7月の日本選手権を棄権し、チェコでリハビリを続けてきた。

 現在、右ひじに痛みはないというが「練習の投てきでこれまでのように振り切ることができない」。大雨の厳しい条件でも今大会に出場したのは、「少しでもその心のブロックを外せればいいと思っていた」からだ。

 納得の復帰戦とはならなかった。次戦は、年間上位選手が争う28日のDLファイナル(スイス・チューリヒ)。9月の世界選手権東京大会を前に、最後の実戦となる。

 「試合と練習で、普通に投げられるようにしたい」

 世界女王に訪れた試練。急ピッチでの調整を迫られている。

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