北朝鮮の国防省広報室長は21日、米戦略爆撃機が参加して米韓両軍が朝鮮半島上空で共同訓練を実施したことなどについて、トランプ米政権を非難する談話を出した。朝鮮中央通信が22日に伝えた。
韓国国防省によると米韓両軍は20日、朝鮮半島上空で共同の空中訓練を実施し、米軍のB1B戦略爆撃機が2期目のトランプ政権発足後初めて参加した。
北朝鮮国防省広報室長は談話で、トランプ政権発足以降、「米国と追従勢力の軍事的挑発行為」がさらに深刻になっていると批判。「核抑止力を中枢とする(北朝鮮の)戦争遂行能力の向上がなぜ正当であるかを実証している」と主張し、「敵の戦略的脅威に戦略的手段で対応する」とした。
北朝鮮は18日には外務省報道官が、日米韓外相会談の共同声明に北朝鮮の「完全な非核化」が盛り込まれたことを非難するなど、トランプ政権下の米国の動きへの批判を続けている。
韓国の北韓大学院大の梁茂進(ヤンムジン)総長は「米国との対話を急がないということを示しつつ、核戦力を強化する名分を積み重ねているのではないか」と指摘する。