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三岸好太郎美術館

 北海道内では、今年度から多くの学校で夏休みが延びる。休暇延長を有効活用してもらおうと、道は新たな取り組みを始めた。

 道立学校管理規則の改正で、今年度から道立高校と特別支援学校などの夏休みと冬休みの総日数が、従来の「50日以内」から「56日以内」とされた。これまでは、夏休みは7月10日~8月31日、冬休みは12月10日~1月31日に、合計で50日以内となるように設定するよう定められていたが、改正後は、総日数が6日増えた。昨夏の猛暑などを受けての対応だ。

 道の改正を受け、追随する市町村もある。

 広い北海道では、地域によって気象条件が異なるため、判断には差があるが、猛暑対策に夏休みの日数を増やし、延長する学校、自治体が目立つという。

 道の新たな取り組みの一つが観光で、道内旅行の需要拡大につなげたい考えだ。「今年は道内夏旅!!」と銘打ち、観光機構と連携して家族での道内旅行を促す。

 具体的には、応援企業を募集し、旅行を楽しめる取り組みを実施してもらう。「子どもはアイスクリーム無料」「星空鑑賞会開催」などを想定。道は観光機構や業界団体と連携し、特設ホームページやSNSでPRする。すでに企業から応募があり、道は引き続き募集している。

 教育分野では、高校生や特別支援学校高等部の生徒などを対象に8月31日まで、道立の美術館や博物館の常設展示の観覧料を無料とする(中学生以下は、通常時も無料)。対象施設は、近代美術館、三岸好太郎美術館、旭川美術館、函館美術館、北方民族博物館、文学館。夏休みに訪れて、文化、芸術にふれるきっかけとし、将来の再訪につなげたいという。

 休暇延長に向けた取り組みについて鈴木直道知事は「子どもたちの夏休みが増えるので、ぜひ足を運んでもらって、楽しい思い出を作ってほしいです」と話している。(長谷川潤)

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