北海道教委は4日、2025~27年度の公立高校配置計画案を公表した。27年度に南茅部の募集を停止する方針を示し、29年3月末に閉校する見通しとなった。また、市立札幌藻岩(札幌市)と市立札幌啓北商業(同)を統合し、8学級の新設校を設置する。その他、北見商業と釧路江南は1学級ずつ減らす。
道教委によると、南茅部は他の高校への進学が困難な地域を抱え、地元からの進学率が高い「地域連携校」で、統廃合や募集停止となる基準が通常より緩和されている。しかし、昨年度の入学者が9人、今年度が4人で「2年連続で入学者10人未満」となったため募集停止と判断された。
札幌市立2校の統合については、今後の中学卒業者数の状況や学校・学科の配置状況を踏まえたという。今後、道教委は道内19学区での地域からの意見など踏まえた上で、9月上旬をめどに計画を正式決定する予定。
道教委は同日、25年度の公立特別支援学校配置計画案も公表。知的障害のある生徒が対象となる職業学科では、函館高等支援など2学級増やす。一方、職業学科以外では、5学級減るほか、視覚障害では1学級減、肢体不自由では2学級減となる。(古畑航希)
2025~27年度の高校配置計画案の主なポイント
【25年度】
◇学級減
深川東=総合ビジネス科を学級減
室蘭工業=建築科と環境土木科を建設科(1学級)に。計3学級へ
【26年度】
◇学級減
函館水産=水産食品科と品質管理流通科を食品創造科(1学級)に。計3学級へ
◇新設・募集停止
町立ニセコ=定時制の緑地観光科(1学級)を募集停止し、全日制の総合学科(2学級)の新設校を設置
◇募集停止
奈井江商業
【27年度】
◇学級減
北見商業=商業科(3学級)を2学級へ
釧路江南=普通科(5学級)を4学級へ
◇再編統合
市立札幌藻岩と市立札幌啓北商業を再編統合し、市立札幌藻岩の敷地に8学級の新設校を設置
◇募集停止
南茅部