「観光立国・北海道」の念願である宿泊税条例が12日、道議会で成立した。だが、鈴木直道知事の記者会見の表情は厳しかった。条例案を巡って、最後の最後まで調整が続いたからだ。
11月26日開会の定例議会に条例案を提出することを道が正式発表したのは19日。段階的定額制をとる道の条例案に、5年前から定率制をとっている倶知安町が反発するなかでの強行提出だった。会見で道幹部は、「(道と町で)折り合える余地がないか検討してきたが、なかなか難しいというのが共通認識だ」と述べていた。
道の強硬姿勢に、議会では与野党を問わず批判が続出した。倶知安町が開会前日の25日に全会派をまわり、道が一方的に協議を打ち切って条例案を提出したと説明。「大きな自治体が先行する小さな自治体を強引に従わせる。あってはならない」などと訴えたことが背景にあった。
発表から3週間後…