北海道

 スポーツ庁が小学5年生と中学2年生を対象に実施した今年度の「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の実技で、北海道内の小中学生の男女いずれもが昨年度に続いて全国平均を下回った。小学校男子と中学校男女は全国との差が縮まったが、小学校女子は差が広がった。

 北海道教育委員会が昨年12月20日に発表した。調査は公立校の小学生3万6664人(955校)と中学生3万3687人(591校)が対象で、握力や反復横とびなど8種目の実技に加えて、運動習慣や生活習慣の質問調査も実施された。

 実技8種目の測定値を点数化し、80点満点となる「体力合計点」は、小5男子が52.32(全国平均52.53)、女子が53.37(同53.92)、中2男子が40.18(同41.86)。女子が43.96(同47.37)となった。調査が始まった2008年度以降、全国平均を下回り続けている。

 肥満傾向については、小中学校の男女いずれも全国平均を上回った。朝食を毎日食べる割合は、小中学校とも全国平均より低かった。また、1週間の総運動量が60分未満の割合は、小学校女子を除いて全国平均を上回った。

 道教委の担当者は昨年度の分析を踏まえたうえで「朝食をちゃんと食べている方が肥満は少ない。生活習慣を整えることが体格や運動能力を全国平均に近づけることにつながる」と話す。

 道内の小中学校では体育の専門教員によって、授業改善の取り組みを進めているという。担当者は「健全な体を作ることは、将来にわたって生活するための基盤になる。学校教育、家庭、地域とも連携する中で子どもたちの体を作っていく。また、そういった意欲を高めていくのが非常に重要だと考えている」と話した。

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