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南幌町が整備した大型室内遊戯施設「はれっぱ」で遊ぶ子ども。休日は混み合って入場制限がかかることも=2025年2月5日、同町
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 過疎が進む北海道で、日本人人口の増加率が2年連続で全国1位となった自治体がある。札幌市に近い南幌町だ。子育て世帯への手厚い支援策が功を奏している。ただ、この先もずっと続くかは見通せない。

 南幌町役場を囲むように広がる住宅団地「南幌ニュータウンみどり野」。真新しい戸建て住宅が立ち並び、新たな住宅の建築が相次ぐ。昨年11月、大型スーパーも開業した。

 総務省の人口動態調査によると、南幌町の日本人人口の増加率は、2023年が2.09%、24年が2.97%で、2年連続で全国の市区町村(区は東京23区のみ)のなかで1位となった。町の人口は現在、8036人(4月1日時点)だ。

 南幌町は、札幌市のベッドタウンとして宅地分譲が進み、1998年に1万人を超えたが、それをピークに人口減が続いていた。

 町の7割が農地の南幌町。札幌市にも車で1時間弱で行ける。豊かな自然と都市に近い環境を生かして、人口減を食い止めるべく、子育て世帯を呼び込もうと始めたのが、「子育て世代住宅建築費助成」制度だ。

 中学生以下の子どもがいる世帯か、夫婦ともに40歳未満の世帯が、町に住宅を建てる場合に、町は最大200万円を助成する。町の助成金制度とタイアップして、住宅団地を開発した北海道住宅供給公社が、住宅団地の土地代を半額にする。

 住宅団地の1区画は、平均9…

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