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ネオパラドキシア(左上)とパレオパラドキシア(右下)の復元図=©新村龍也&足寄動物化石博物館
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 北海道で1996~2000年に見つかった約1500万年前の哺乳類の化石に、国内初となる種が含まれていたことがわかった。岡山理科大と足寄動物化石博物館(北海道足寄町)による調査で、絶滅した海の哺乳類「ネオパラドキシア」だと判明したという。

 研究チームによると、これらの化石はもともと、同じ「束柱目(そくちゅうもく)」の「パレオパラドキシア」と分類されていた。しかし、ややサイズが大きなものが含まれていたことから、13年に新種と認められ、米国でしか見つかっていなかった「ネオパラドキシア」の可能性もあるとみて調査。形状などから、この種であることが確認できたという。

 さらに、化石などの調査から、パレオパラドキシアやネオパラドキシアのなかまが、1500万年前の温暖な気候の時期に種数を増やしたことなど、束柱目の繁栄と絶滅が気候変動と強く関係していた可能性も示した。

 足寄動物化石博物館の澤村寛…

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