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 北陸新幹線の敦賀(福井県)―新大阪間の延伸計画をめぐり、国土交通省などは25日、京都府内自治体を対象にした説明会を開いた。府や京都市は地下水への影響などから、市内中心部にトンネルを掘って路線を敷く現行ルートに懸念を示している。国交省側はこれまでの試算を明らかにし、「地下水利用に影響は与えない」などと訴えた。

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北陸新幹線=2023年6月23日午後2時25分、JR富山駅、平子義紀撮影
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 説明会は府市の求めに応じて初めて設定されたもので、異例の開催となった。府市の反発を受け、政府・与党は2024年12月、詳細ルートの選定を見送っていた。

 国交省側は、府市が懸念を示し始めた2024年夏よりも前の、19年に大学教授ら7人による検討会を立ち上げ、京都の地下水への影響を10回ほど議論していたと説明。現在の2ルート案では、京都駅周辺の東西40~70メートル、南北330~350メートルで地下水が最大1メートル低下すると予測するが、この範囲内では地下水は利用されていないという。駅の深さを地下約20メートルと浅めにすることなどで、水の流れを妨げず、地下水には影響を与えないとした。

 トンネル工事も、地下水を通さない工法を採用するなどとして、地下水の低下は予測されないとした。酒蔵の集まる伏見地区の地下水にも影響を与えないとしている。

 このほか、文化財への影響を…

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