会見で謝罪する北海道岩見沢市立総合病院の青山毅・事業部長(左)と小林貴・医事課長=2024年5月27日、岩見沢市役所、佐々木洋輔撮影

 北海道の岩見沢市立総合病院(高橋典彦院長、484床)は27日、院内スタッフによる医療機器の操作ミスで入院患者1人が死亡する医療事故があったと発表した。病院は「警察が捜査中」を理由に、事故内容を明らかにしていない。

 発表によると今年1月、院内スタッフが入院中の患者に対し、医療機器の使用方法を誤り、患者が死亡した。死亡した2~3日後、当事者であるスタッフが自らの操作ミスで患者が死亡した可能性があることを申し出て、医療事故がわかったという。死亡後の解剖などはしていない。

 病院は遺族に説明するとともに、医療事故調査制度に従い日本医療安全調査機構に報告。同時に道警に届け出た。道警は2月、実況見分を実施。現在、スタッフらから任意で事情を聴いているという。

 病院は外部の専門家を含めた事故調査委員会を設置し、21日に調査報告を遺族に説明。27日、会見を開いて発表した。

 会見で病院は操作ミスがあった医療機器を「高度な専門性が必要なものではなく、一般的に誰もが病院で目にする機器」と説明。この機器は現在も使用しているとした。事故を起こしたスタッフの役職や立場は明らかにしていないが、現在、このスタッフは医療行為には携わっていないという。

会見で病院の青山毅・事業部長は「このような事態が発生しましたことを深くおわび申し上げます」と謝罪。詳しい事故状況については「捜査が終わり次第、説明責任を果たしたい」としている。(佐々木洋輔)

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