フロート上で救助を待つ人ら。巡視艇「いきぐも」から撮影=第7管区海上保安本部提供(画像の一部を加工しています)

 6日午後2時50分ごろ、海上保安庁に「長崎県対馬空港を出発した民間ヘリが消息不明」と通報があった。同庁によると、長崎県壱岐島沖の海上で転覆したヘリコプターを巡視船が発見。搭乗していた6人を救出したが、1人が死亡し、2人が心肺停止状態だという。

 第7管区海上保安本部などによると、見つかったのは「エス・ジー・シー佐賀航空」(佐賀市)が運航する医療搬送用のヘリ。同県対馬市から福岡市の福岡和白病院に女性患者(86)を搬送するため、付き添いの男性(68)や男性医師(34)ら計6人が搭乗し、同日午後1時半に対馬空港を離陸した。

 佐賀航空の担当者がモニター上で航跡を確認していたが、午後1時43分以降にヘリの位置が動かなくなった。巡視船が捜索したところ、午後5時すぎに壱岐島の北東約27キロの海上で機体を発見。ヘリのそばで緊急時に膨らむ浮体(フロート)にしがみついていた男性機長(66)と男性整備士(年齢不明)、女性看護師(28)を救出した。3人は意識があるものの、低体温症などの疑いがあるという。

 また、航空自衛隊の救難ヘリが機内から患者と付き添いの男性、医師の3人を救出したが、同病院に搬送時は心肺停止状態で、その後、患者の死亡が確認されたという。

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