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清泉女子大学文学部教授の藤井由紀子さん=2024年7月11日、東京都品川区の同大「旧島津家本邸」、石平道典撮影

【楽問(がくもん)のススメ】

学校、趣味、学び直し……。「学ぶ」「教える」の現場にいる方に取り組みや魅力を聞きます。今回は、「源氏物語」を研究している清泉女子大学文学部教授の藤井由紀子さんです。

 大学で源氏物語を教えています。日本の古典文学の中で、これほど有名な作品はありません。紫式部が作者だということも知られています。でも、読んだことがある人はそう多くはいません。

 千年前の物語がいまも残っているのは、単純に面白いから。誰かしら共感できる登場人物がいて、普遍性がある。読まずにいるのはもったいない気がしませんか?

 私は中学生のときに、田辺聖子さんの「新源氏物語」を読んでハマり、国文学者になると決めました。文化現象としての源氏物語に興味があり、後世の文学や文芸にどのように影響を与えたのかを研究しています。源氏物語がなかったら、日本文学はどうなっていたのか。想像もできません。

  • 研究者が「考えないようにしている」こと、「光る君へ」はどう描くか

 平安時代には山のように物語…

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