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 自由な視点と発想で創作する作家に贈る「第28回岡本太郎現代芸術賞」(TARO賞)の受賞者が決まり、579点の応募から選ばれた入選24作家の作品が川崎市岡本太郎美術館で展示されている。TARO賞らしいパンチの効いた作品もあれば、洗練された印象のものも。絵画、彫刻、インスタレーションと、空間を自由に使った多彩な作品が並ぶ。

 書類の審査を経て入選した作家が展示を行い、その展示を審査して各賞が決まる。複数の審査員が「会場に足を踏み入れたとき、今年はよい展覧会になると思った」と手応えを語った。

砂とたわむれた4年間

 最高賞の岡本太郎賞は、仲村浩一(ひろかず)さん(25)の「房総半島勝景奇覧/千葉海岸線砂旅行」。

 千葉県の海岸線を一周し、10歩ずつの間隔で採取した砂をテープで貼り付けたスケッチブックの紙と、その過程で印象に残った景色や文化を描いた絵画作品の二つが展示されている。

写真・図版
岡本太郎賞を受けた仲村浩一さんの作品「房総半島勝景奇覧/千葉海岸線砂旅行」
写真・図版
岡本太郎賞を受けた仲村浩一さんと、作品「房総半島勝景奇覧/千葉海岸線砂旅行」

 絵画作品の中には、自身の自…

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